読んだ本まとめ〜9月編〜
【読了メモ9月編】
・骨音/石田衣良
・電子の星/石田衣良
・反自殺クラブ/石田衣良
・七つの黒い夢/乙一、恩田陸、北村薫、誉田哲也、西澤保彦、桜坂洋、岩井志麻子
・セシルのビジネス/長薗安浩
・絶歌 神戸連続児童殺傷事件/元少年A
先月は8冊読みました。これでやっと58冊。
焦って数こなしていきたい訳ではないけど、もっと時間を有効活用したいなと反省。
せっかく目標を立てたので少しでも近づきたいという思いもあるし。
感想メモを見返すと本によってかかる日数が全然違っていて、どれだけページ数が多くても好みのものは2日かからなかったり、難しいものはどれだけ薄くても一週間とか余裕でかかってしまったり、、、
人間失格なんかは私の頭にはまだまだ早くてそれこそ一週間かかりました。(なかなか進まず本に手をつけなかった日がほとんどだけど)
複数同時読みできるようになればまた違うのかな〜〜
でものんびりゆっくり色んな本に出会いたいなとも思います。
前半はガッツリIWGPシリーズ読みでしたが
後半はちょっと、病み気味かなあ(笑)
母方の祖母とは、お互いに好みの小説の話なんかをたまにしていて、ちょうど積み本が尽きた時に祖母の大好きな本を借りてきました。
プラスチックの衣装ケースふたつ分にビッシリ詰まる文庫本すべて内田康夫。
祖母のオススメは「鐘」だそうですが
まずはタイトルインパクトで「耳なし芳一からの手紙」読みました。
浅見光彦シリーズものらしいけれどどこから読んでも分かりやすく面白く、何より祖母が親しんで来たものを分けてもらっているような気持ち。
そしてもうひとつ、
読んでいてなんだか懐かしいにおい。
なんだろうと思っていたけど、ふと思い出して。
文庫本が収納されていたプラケースのにおい、
幼少期この中に入って祖父に引っ張って遊んでもらっていたっけ。
今は亡き祖父のことを思い出し少しだけ悲しいような温かいような。
本の内容とは別に色んな気持ちを思い出させてくれるようなひとときでした。
世の中はすっかり読書の秋ですが、
北海道は通り越して冬ほど寒い日が続きます。
今月半ば内地(笑)に行く予定があるので気温差が不安です。
ではまた来月。
読んだ本まとめ〜8月編〜
とうとう9月になってしまいました。
長めの夏休みを終えた気分です。
ここ2〜3年、
9月頃手帳を購入することが多いような気がします
翌年夏頃までは結構マメに続けられるのですが、二ヶ月くらい放置しちゃうんですよね。
そしてまた9月に新しい手帳を買ってリスタート。
環境や生活、気持ちの変化なんかが自分の中で多いからだと思います。
春も春で、新しい一年だ!とウキウキするのに、
秋が一年のはじまりのようなサイクルで過ごしています。
夏が苦手だからかな。
日本の避暑地で生活している身としては、
都会人ヤバイです。すげえ。
【読了メモ8月編】
・カエルの楽園/百田尚樹
・少年計数機(池袋ウエストゲートパークⅡ)/石田衣良
・グミチョコレートパイン グミ編/大槻ケンヂ
・グミチョコレートパイン チョコ編/大槻ケンヂ
・グミチョコレートパイン パイン編/大槻ケンヂ
・人生相談。/真梨幸子
・頭は「本の読み方」で磨かれる/茂木健一郎
・チルドレン/伊坂幸太郎
8月は上記9冊を読みました。
今考えると、6月に21冊読んだってやばいな、、、
カエルの楽園、人生相談。の二作は感想をブログに上げたのでそれ以外で挙げるとすれば今回は、茂木さんの本と久しぶりの伊坂作品。
基本的に日本人作家の小説しか読まない、というか気がつけば大体同じカテゴリの本を読んでしまっているので、すごく新鮮でした。
ネットで流し読みしてしまう情報よりも活字のほうが、沢山の人に精査された情報だから確かだし、私が好きで本を読んでいることも無駄じゃないんだなあ、と諭された一冊。
茂木さんってただ単純に「頭のいいすごい人」ってイメージだったけど、本を読んでいるとすごく親しみのあるような、私を否定せずアドバイスしてくれるような、そんな文章を書かれていて、「茂木さんの全力の読書プレゼン」を受けている感覚。
ジャンルを超えて読書しようと思えたし、
「人間の脳が興味を持つきっかけは、自分が信頼する人物が楽しそうに語る話だ」という一説には確かにそうかも!と共感できた。
読書以外でもあてはまるものがあり、さすが脳科学の人。
頭の悪い私のような一般人にも分かりやすくオススメしてくれるので、興味が湧いたものは何冊もメモしちゃいました。
久しぶりに読んだ伊坂作品はとても温かかった。
そして記念すべき50冊目でした。偶然!(笑)
まだまだ半分か、、、
あと四ヶ月でどこまで読めるかな。
中だるみしてしまったけど、立てた目標は諦めず、でもマイペースに読書を楽しめればいいな〜と思います。
さて、読書の秋です!
みなさんのオススメを教えてください!
真梨幸子「人生相談。」を読んで〜ネタバレあり〜
※個人的考察ご注意ください
※こういう考え方もあるよな、と寛大に受け流してくれる方のみお願いします
ネタバレ、といいつつ読んで分かるようなことは省いちゃってます(笑)
未読の方、読む予定のある方以下ご注意ください!
①居候している女性が出ていってくれません
<相談者:悩める家主の娘=原田芙美子>
・小坂井剛は自分たちの他に住んでいる家族のことを居候と思い込んでいた。
・お気に入りのキャバ嬢、ハニーフラッシュのカノンに貢ぐ資金を作るため家と土地を売ろうとするが、所有者の承諾が必要だと言われる。土地の所有者は「原田和子」
・自分たちの方が居候だったことを知る。
(後に分かることですが、剛をそそのかしたナオミという女性は原田芙美子)
②職場のお客が苦手で仕方ありません
<相談者:クラウドペガサス=メグミ>
・港区医療機器メーカーの経理課長・根元は、ハニーフラッシュのアキナに貢ぐため会社の預金3億円を横領、店でアキナに会えず自首している。
・アキナはアキナでガンと嘘をつき店を休んでいる、貢がれたお金で高級マンションを借りホストと住んでいる。
・福善舎に勤める佐野山美穂はエステにハマっており、担当のメグミを同郷ということもあり妹のように思っている。この日は下仁田ネギをお裾分け。
・メグミは重度のネギアレルギーにより死亡。
③隣の人がうるさくて、ノイローゼになりそうです
<相談者:茶っきり娘=米田美里の母親>
・西新宿にある高級マンション「パラッツォレジデンス西新宿」のコンシェルジュとして働く米田美里は、隣人との騒音トラブルに悩んでいる。
・米田の隣人は「西野奈々子」という女性。「自分の生活を覗かないでほしい」といった手紙をはじめ、壁をドンドンされたり怒鳴ったり挙げ句、新聞に載った人生相談を自分のことと勘違いし美里に暴行、逮捕される。
・美里は実家の静岡へ帰るが、実家でも騒音トラブルに巻き込まれていた
(②も③もただただかわいそう)
④セクハラに時効はありますか?
<相談者:悩める北の王子=豊田純一を装った浅川という女性>
・自分と浅川以外知り得ない情報だったため投稿者が浅川と知った豊田は、女性社員を利用し、大崎課長にハメられた、と噂を流す。
・豊田の思惑通り、大崎が豊田を陥れるために投稿したのでは?と噂になる。
・大崎の部下、葛西健人は米田の同僚・山木と婚約しているが、彼女へ宛てたメールを社内メールに誤送信してしまい地方へ飛ばされてしまう。
(葛西はただのバカである)
⑤大金を拾いました。どうしたらいいでしょうか
<相談者:ハラダ=原田家の祖母>
・よろず相談室を担当する川口寿々子は相談者に連絡を取ったり家を訪ねてケアしたりする記者としての正義感が強い女性。
⑥西城秀樹が好きでたまりません
<相談者:傷だらけのローラ=カナコ>
・売れない作家樋口義一はある横領事件をモチーフに小説を書こうと資料を集めており、「1994〜5年頃、母の仕事部屋で大金を拾ったおばあさんの人生相談記事を見た」と記憶している
・メグミが亡くなってしまった為(お前のせいだが)クーポンを利用しエステに行く佐野山。そこに勤めるエステティシャン、カナコは樋口のファンだという。無料でパラフィンパックを施術する代わりに樋口のサインを求めるが、廃油を使ったパラフィンパックで佐野山全身大火傷(ちょっとざまあみろ感ある)
(カナコがローラだという証拠が少ない気がします、、)
⑦口座からお金を勝手に引き出されました
<相談者:ミセス・レッドウィング=岡部康の妻>
・妻の個人資産を自分の稼ぎから節約して蓄えたへそくりと勘違いし、カノンとお揃いのロレックスを購入。離婚届のみを残し妻と娘に出て行かれる。後日ロレックスを売る為質屋に行った際、樋口とアキナの待ち合わせ現場に遭遇。
・岡部と人気作家武蔵野寛治は取材のため原田家周辺を訪れた際、榎本と再会する。
・榎本情報によると、原田家の祖母が生きていた頃、新聞社の人間に「大金持ちになる」と占ってもらう(=川口と共に行動していた並木によるもの)
・安田さんは相変わらず失踪したまま進展無し
⑧占いは当たりますか?
<相談者:おとめ座のおとめ=山木千佳>
・武蔵野寛治の妻・芳美は元銀座のホステス。占い好き。
・小坂井剛からの脅迫電話を受け、武蔵野に彼を知っているか訪ねる
・福善舎の月刊PR誌で新連載をすることになった樋口。担当は佐野山の同期の緒方友恵、校閲の高橋雅哉はカルチャースクールの小説講座で講師をしており、樋口が同スクールに通っている頃からの知り合い。
・高橋を自殺に見せかけ地下鉄に落としたのは武蔵野の妻・芳美。(彼女はクレイジー)
⑨助けてください
<相談者:悩める子羊=小坂井家母(剛・美奈子の母)>
☆今までの複雑な伏線が回収されていくパートです。
☆個人的に気になった疑問や考察もまとめていきます。
【1994年】
・全ての始まりは「新世紀電機下請け会社1億横領事件」
・榎本の夫が新世紀電機下請けの経理でマネーロンダリングに関与するが、警察に届ける前に原田家祖母に拾われてしまい有耶無耶に。
・葛西健人が会議に出ていた相模原の工場とはまさに榎本の職場?
・原田家は立ち退き問題に悩んでおり、訪ねた川口が民放395条をアドバイスし、ハガキをくれた小坂井家を同居させる手伝いをする。
・ペンネーム「ダメママ」からの人生相談が筆跡から川口寿々子のものだと気付く。
無名時代の武蔵野が書いた回答が採用されることになる。
・小説講座で書いた原稿を落とし安田に拾われる。取り返しに向かう途中、電話ボックスから出てくる川口を見かけるが、以降失踪。
【2003年】
・原田健太郎からよろず相談室宛にハガキを投函。
事件のことは全てハガキに記述があるので省略。
・健太郎はそれ以降並木を頼りにしている。
(緒方に原稿を渡す際、サクヤに原田の来客がある)
・ガーネット・サクヤ=並木郁子
【2014年】
・小坂井剛はナオミにそそのかされて自宅物置のキャリーバックを開けることに。
中には大量の汚れた一万円札、バラバラ死体、武蔵の直筆の原稿が入っていた。
・サクヤが樋口を占いたいと申し出る。樋口とは父方の性で母親(川口寿々子)は義一が9才の時失踪している。母を探すため相模原の小説講座にまで通っていた。
・緒方と電話している際、樋口の携帯にキャッチが。「母の知り合いという人からしつこく電話がくる」という(=西野奈々子として息子に電話してきているのでは?!)
・傷害罪で逮捕された西野奈々子が呪文のように呟いているのは「ダメママさんへのお答え」
・川口寿々子=西野奈々子
()内は補足や私のツッコミや感想です。
大分省いてしまっていますが、読んだ人には分かる内容になっているはず、、
何か間違っている点や指摘があれば優しくコメントお願いします、、(笑)
川口寿々子と西野奈々子が同一人物っていう設定自体はいいんだけど、人変わり過ぎて違和感を感じる。自首するという形で失踪している手前、川口寿々子としての人格は消えてしまったの?それこそノイローゼになってしまったの?という感じ。
楽しかったけど疲れた、、、(笑)
誤字脱字はちょっと後日チェックするのでお手柔らかに、、、
真梨幸子「人生相談。」を読んで〜ネタバレなし〜
朝晩はもう冷えますね
夏、終わっちゃいますね
本のストックがなくなると不安になるのなんでだろう?
普段積み本が沢山あると後回しにするくせに。
真梨幸子さんの「人生相談。」読了しました。
面白かった〜〜!
大洋新聞の人気コーナー「よろず相談室」に届けられる、何の関係性もなさそうな人生相談ハガキ。相談者や回答者様々な人物が様々な形で関わっているようなお話。ざっくりなあらすじですが。
感想ノートを付け終えてレビューやら見て回ると、メモ取りながら読んでた人多いみたいで、相関図なんかも作ってる方がいて尊敬しました、、、。
相関図やメモがないと!という程の人物の多さに加え、絡み合い方が複雑すぎる!!
モブキャラ(希少)に対しても「お前もまだなんか隠してるんだろ?」と疑いたくなっちゃうくらい気が抜けない一冊です。
あまりラストに納得がいかずモヤモヤしていた部分もあったので読み直すことにしました。
文章自体はすごく読みやすくサラサラ読み直せました。新たな発見があってメモも捗りまくりました。
単純に本読んで感動してもイイけど、たまには頭使うのもいいな。
そしてこの話をここまで複雑に組み立てた真梨幸子さんの頭の中どうなってんの、、
真梨さん二冊目で、一冊目は殺人鬼フジコだったんだけど、これもまた大どんでん返し系というかなんというか、、、。
繋がりや伏線回収に重きを置きすぎて、メモしながらここはこう繋がっていたら面白いのにな、、?とか実はここってこうなんじゃないの??っていう個人的考察がとても楽しかったです。完璧自慰的行為。
自慰ついでに壮大なネタバレと個人的見解を次にまとめようかと。
なのでここには簡単な感想だけで失礼します!
百田尚樹「カエルの楽園」感想と読んだ本まとめ〜7月編〜
今日から8月ですね。早い。
日々何にも追われていないはずなのに早い。
もっと有意義に毎日過ごしたいのに寝て終わる。
みなさん今年の夏はいかがお過ごしですか。
8月一冊目は百田尚樹さんの「カエルの楽園」
私の大好きな人からのオススメで購入&読了。
自分が好きな人がどんな本を読んで何を面白いと思ったのかを想像しながら本屋を探しまわり買って読み始めるまでのワクワクったらないよ。
ただ一軒まるまる5〜6階ある大きめの本屋で在庫検索したら、在るはずなのにどこにも置かれていないっていう事態が発生して恐怖。何軒か回って普段行かない小さめの書店に平積みされてました(笑)
物語のあらすじは、
生まれ育った国を追われ旅に出た二匹のアマガエルが、理想の安住の地として辿り着いた「ナパージュ」という国でのお話。
とても平和なナパージュに住むツチガエル達は、仲間が他のカエルに食べられたりマムシに襲われたり、水やエサに困ることなど有り得ないと考えています。
ツチガエル達はナパージュでの掟「三戒」を守っているから平和に過ごせるのだ、「三戒」こそが私たちを守ってくれると提唱しています。
そんな戒律を不思議に思ったアマガエルは国の様々なカエルたちから話を聞き、誰が正しいのか、何が国にとって良いことなのかを疑問出ししていく。
アマガエル目線で平和な国・ナパージュの結末を見ることが出来る作品。
こんな感じでしょうか。
読んでみてまあ賛否ある作品だろうなと納得。
私に政治的な話が出来る頭はないので二十歳そこそこのガキが書いた読書感想文だと思ってぬるい目で読んでもらえると助かります。
※毎度おなじく興味の有る方読む予定のある方は以下注意お願いします。
物語の登場人物に当てはめられている事物はとても分かりやすく描かれていて、作者から見た日本の現状という感じ。興味のない若者でもこれってあれのこと言ってるんだろうなと察しがつくくらい分かりやすい。
個人的な感想として、私たちは、発言力のある大人やその信者が唱える正しいこと(作中では三戒など)を疑問に思ったり不安を感じながらも反論することなくただ問題から目を逸らしているツチガエル達と同じなのかな、と感じました。
三戒は絶対に破ってはいけないと唱っていた偉いカエル達はみんなウシガエルの下につき機嫌を取ることで生き存え、無関心な若者のカエル達は甚振られ奴隷にされ終わる。アマガエルのソクラテスが言った「三戒とは宗教みたいなもの」というのは端からみたら本当にそうなのかもしれないと思った。
百田さんの本は友人に薦められて二冊ほど読んでいました。面白かった。
代表作であろう「永遠の0」「海賊とよばれた男」は読んでいないけど、放送作家さんだけあって色んな毛色の作品を書く人だな〜という印象。
読み終わったあとの感想がどうであれ、私のように頭空っぽな若者に関心を持たせるという点では評価されるべき一冊なのかなと思いました。
そして7月読んだ本まとめ。
すぐ終わります。
【読了メモ7月編】
・嫌な女/桂望実
・ここは退屈迎えに来て/山内マリコ
・アズミ・ハルコは行方不明/山内マリコ
・3センチヒールの靴/谷村志穂
・ある少女にまつわる殺人の告白/佐藤青南
・殺人鬼フジコの衝動/真梨幸子
山内マリコさんにはまりました。
地方都市女子あるあるが盛り込まれてて共感できた。
殺人鬼フジコもおもしろかったな〜続編が読みたい。
8月はもう少しまともに冊数読めたらいいかな〜〜
拙い文章に最後までお付き合いいただき
ありがとうございました、また来月!
佐藤青南「ある少女にまつわる殺人の告白」を読んで
どうやら読み終わって興奮したらすぐ感想を書きたがる癖がついてしまったみたいで。6月に読んだ本の感想でも書こうかな〜なんて言っていたのに無視します。
私にとって初めての作家さん、
佐藤青南著「ある殺人にまつわる少女の告白」
たったいま読了しました。
やっぱラストは一気に読み切っちゃいたいよね。
我慢できないよね。
本作は2011年「このミス」大賞優秀賞受賞作。
最近わかってきたんだけど、
◯◯大賞受賞作って名のつく本は大体面白いよね。
面白いから評価されてるんだけどね。
気付くの遅いよね。
ざっくり内容としては
長峰亜紀という少女にまつわる事件について、当時の状況の証言を集めていくようなお話。児童相談所の所長ら、関係者から話を聞いていく形式で取材者と同じ目線で物語を読み進めていくことが出来る児童虐待をテーマにした作品。
第三章に入ってからは早く物語を取り込みたくて目が離せなかった。
興奮してポロっとネタバレしてしまう可能性もあるので興味の有る方はご注意。
読んでいる間疑問に思ったことは二点。
誰が加害者で誰が被害者なのかが読み取れない点と、
取材者が誰であるか。
ラストに向けて明らかになるのだが、
このふたつがずっと興味を引っ張ってくれていた。
そして児童福祉問題の深刻さ。
専門的に学んでいる訳ではないので詳しいことは分からないけれど、登場する児相の所長が「外野が結果論でいろいろ言うのは簡単だ」という言葉、事実現状も報道されている内容程度の癖にすぐバッシングする世相にぴったりだと思った。この一言ではなくもっとちゃんと訴えている台詞なので是非読んでほしい部分。私も考えさせられた。
加筆する前の原題は「羽根と鎖」だという。
亜紀の母親が母親でなくなる過程を感じてしまい胸が苦しくなった。
どの人物の目線で物語を読んでも、この中には被害者しかいない。
まさに「連鎖」
逃れてもまた無意識に教育されてしまっている。
悲しい現実に、ラストまで絶望させられる。
読み終わった後もすこし考えてしまう作品でした。
豪雨が過ぎた北海道は少し肌寒く、
窓を閉める時間を惜しんで読んでいた私はくしゃみが止まりません。風邪かな。
全国の皆さん、気候にも体調にもお気をつけ下さいね。
読んだ本まとめ〜6月編〜
七月に入り、急激に暑い日々が続いていますね。
気温とともに何故か私も忙しく、
気付いたら半月過ぎてしまっています。
本も二冊しか読めていません。フラストレーション。
六月は気合いの月でした。
趣味の本も含め、なんと21冊読了。
一日二冊読み終えることもざらでした。
恐ろしい、、、
【読了メモ6月編】
・となり町戦争/三崎亜記
・生きてるうちに、さよならを/吉村達也
・家守/歌野晶午
・永遠の放課後/三田誠広
・噂/荻原浩
・イミテーション・ゴールド/林真理子
・コンダクター/神永学
・憎悪のパレード/石田衣良
・娼年/石田衣良
・逝年/石田衣良
・フランス人は10着しか服を持たない/ジェニファー・L・スコット
・世界の終わり、あるいは始まり/歌野晶午
・配信せずにはいられない/山田悠介
・TABISITE~NEWYORK~/咲人
・何もかも憂鬱な夜に/中村文則
・死刑でいいです/池谷孝司
・名画は嘘をつく/木村泰司
普段読まない作家さんを沢山読む!という目標のもと
色々買ってみたり借りてみたり。
図書館 is ベリー便利。
上記の中で数冊上げるとすれば、
荻原浩の噂、
石田衣良の娼年・逝年、
池谷孝司の死刑でいいです
この四作が良かったですね。
(憎悪のパレードは思いの丈書き済み。IWGPは言わずもがな。)
遠い昔に読んだように感じるけど
読んでからすぐ感想ノートをつけていると、
読んでいたときのことや場所、気持ちなど簡単に思い出せて不思議。
自分の言葉で感想を書くように心がけているからこそ、拙い文だな〜と落ち込む。先程上げた四作については、時間があるときにでも改めて感想文にしたいな〜と思っているけれどどうなるかな。
今は山内マリコさんの本読んでます。
自分にとって初めての作家さんはメリットもデメリットもあるけど、新鮮でとてもいいです。
今現在で今年37冊読了。
80冊くらいは読めるかな??