真梨幸子「人生相談。」を読んで〜ネタバレあり〜
※個人的考察ご注意ください
※こういう考え方もあるよな、と寛大に受け流してくれる方のみお願いします
ネタバレ、といいつつ読んで分かるようなことは省いちゃってます(笑)
未読の方、読む予定のある方以下ご注意ください!
①居候している女性が出ていってくれません
<相談者:悩める家主の娘=原田芙美子>
・小坂井剛は自分たちの他に住んでいる家族のことを居候と思い込んでいた。
・お気に入りのキャバ嬢、ハニーフラッシュのカノンに貢ぐ資金を作るため家と土地を売ろうとするが、所有者の承諾が必要だと言われる。土地の所有者は「原田和子」
・自分たちの方が居候だったことを知る。
(後に分かることですが、剛をそそのかしたナオミという女性は原田芙美子)
②職場のお客が苦手で仕方ありません
<相談者:クラウドペガサス=メグミ>
・港区医療機器メーカーの経理課長・根元は、ハニーフラッシュのアキナに貢ぐため会社の預金3億円を横領、店でアキナに会えず自首している。
・アキナはアキナでガンと嘘をつき店を休んでいる、貢がれたお金で高級マンションを借りホストと住んでいる。
・福善舎に勤める佐野山美穂はエステにハマっており、担当のメグミを同郷ということもあり妹のように思っている。この日は下仁田ネギをお裾分け。
・メグミは重度のネギアレルギーにより死亡。
③隣の人がうるさくて、ノイローゼになりそうです
<相談者:茶っきり娘=米田美里の母親>
・西新宿にある高級マンション「パラッツォレジデンス西新宿」のコンシェルジュとして働く米田美里は、隣人との騒音トラブルに悩んでいる。
・米田の隣人は「西野奈々子」という女性。「自分の生活を覗かないでほしい」といった手紙をはじめ、壁をドンドンされたり怒鳴ったり挙げ句、新聞に載った人生相談を自分のことと勘違いし美里に暴行、逮捕される。
・美里は実家の静岡へ帰るが、実家でも騒音トラブルに巻き込まれていた
(②も③もただただかわいそう)
④セクハラに時効はありますか?
<相談者:悩める北の王子=豊田純一を装った浅川という女性>
・自分と浅川以外知り得ない情報だったため投稿者が浅川と知った豊田は、女性社員を利用し、大崎課長にハメられた、と噂を流す。
・豊田の思惑通り、大崎が豊田を陥れるために投稿したのでは?と噂になる。
・大崎の部下、葛西健人は米田の同僚・山木と婚約しているが、彼女へ宛てたメールを社内メールに誤送信してしまい地方へ飛ばされてしまう。
(葛西はただのバカである)
⑤大金を拾いました。どうしたらいいでしょうか
<相談者:ハラダ=原田家の祖母>
・よろず相談室を担当する川口寿々子は相談者に連絡を取ったり家を訪ねてケアしたりする記者としての正義感が強い女性。
⑥西城秀樹が好きでたまりません
<相談者:傷だらけのローラ=カナコ>
・売れない作家樋口義一はある横領事件をモチーフに小説を書こうと資料を集めており、「1994〜5年頃、母の仕事部屋で大金を拾ったおばあさんの人生相談記事を見た」と記憶している
・メグミが亡くなってしまった為(お前のせいだが)クーポンを利用しエステに行く佐野山。そこに勤めるエステティシャン、カナコは樋口のファンだという。無料でパラフィンパックを施術する代わりに樋口のサインを求めるが、廃油を使ったパラフィンパックで佐野山全身大火傷(ちょっとざまあみろ感ある)
(カナコがローラだという証拠が少ない気がします、、)
⑦口座からお金を勝手に引き出されました
<相談者:ミセス・レッドウィング=岡部康の妻>
・妻の個人資産を自分の稼ぎから節約して蓄えたへそくりと勘違いし、カノンとお揃いのロレックスを購入。離婚届のみを残し妻と娘に出て行かれる。後日ロレックスを売る為質屋に行った際、樋口とアキナの待ち合わせ現場に遭遇。
・岡部と人気作家武蔵野寛治は取材のため原田家周辺を訪れた際、榎本と再会する。
・榎本情報によると、原田家の祖母が生きていた頃、新聞社の人間に「大金持ちになる」と占ってもらう(=川口と共に行動していた並木によるもの)
・安田さんは相変わらず失踪したまま進展無し
⑧占いは当たりますか?
<相談者:おとめ座のおとめ=山木千佳>
・武蔵野寛治の妻・芳美は元銀座のホステス。占い好き。
・小坂井剛からの脅迫電話を受け、武蔵野に彼を知っているか訪ねる
・福善舎の月刊PR誌で新連載をすることになった樋口。担当は佐野山の同期の緒方友恵、校閲の高橋雅哉はカルチャースクールの小説講座で講師をしており、樋口が同スクールに通っている頃からの知り合い。
・高橋を自殺に見せかけ地下鉄に落としたのは武蔵野の妻・芳美。(彼女はクレイジー)
⑨助けてください
<相談者:悩める子羊=小坂井家母(剛・美奈子の母)>
☆今までの複雑な伏線が回収されていくパートです。
☆個人的に気になった疑問や考察もまとめていきます。
【1994年】
・全ての始まりは「新世紀電機下請け会社1億横領事件」
・榎本の夫が新世紀電機下請けの経理でマネーロンダリングに関与するが、警察に届ける前に原田家祖母に拾われてしまい有耶無耶に。
・葛西健人が会議に出ていた相模原の工場とはまさに榎本の職場?
・原田家は立ち退き問題に悩んでおり、訪ねた川口が民放395条をアドバイスし、ハガキをくれた小坂井家を同居させる手伝いをする。
・ペンネーム「ダメママ」からの人生相談が筆跡から川口寿々子のものだと気付く。
無名時代の武蔵野が書いた回答が採用されることになる。
・小説講座で書いた原稿を落とし安田に拾われる。取り返しに向かう途中、電話ボックスから出てくる川口を見かけるが、以降失踪。
【2003年】
・原田健太郎からよろず相談室宛にハガキを投函。
事件のことは全てハガキに記述があるので省略。
・健太郎はそれ以降並木を頼りにしている。
(緒方に原稿を渡す際、サクヤに原田の来客がある)
・ガーネット・サクヤ=並木郁子
【2014年】
・小坂井剛はナオミにそそのかされて自宅物置のキャリーバックを開けることに。
中には大量の汚れた一万円札、バラバラ死体、武蔵の直筆の原稿が入っていた。
・サクヤが樋口を占いたいと申し出る。樋口とは父方の性で母親(川口寿々子)は義一が9才の時失踪している。母を探すため相模原の小説講座にまで通っていた。
・緒方と電話している際、樋口の携帯にキャッチが。「母の知り合いという人からしつこく電話がくる」という(=西野奈々子として息子に電話してきているのでは?!)
・傷害罪で逮捕された西野奈々子が呪文のように呟いているのは「ダメママさんへのお答え」
・川口寿々子=西野奈々子
()内は補足や私のツッコミや感想です。
大分省いてしまっていますが、読んだ人には分かる内容になっているはず、、
何か間違っている点や指摘があれば優しくコメントお願いします、、(笑)
川口寿々子と西野奈々子が同一人物っていう設定自体はいいんだけど、人変わり過ぎて違和感を感じる。自首するという形で失踪している手前、川口寿々子としての人格は消えてしまったの?それこそノイローゼになってしまったの?という感じ。
楽しかったけど疲れた、、、(笑)
誤字脱字はちょっと後日チェックするのでお手柔らかに、、、