正義の対義語
伊坂の「火星に住むつもりかい?」読み進めている最中です。
久しぶりの男性作家、そして久しぶりの伊坂。安定。
帯にある言葉、
”世の中にはいろんな「正義」ばかり。”
文庫派だから全くの最新作ではないけれど、
久々に購入した一冊。無意識に帯に惹かれていたのかも。
自分に起きたできごとに対して、
無条件で私の味方をしてくれる人や、私の考えを正しいと共感してくれる人。
同じように相手にもそういう人たちがいて。
角度を変えるとどちらも「正論」になるということ。
実際に起きた出来事にプラスしてそれぞれ自分しか知らない情報や感情が混ざって
角度の違う「いくつかの正論」が出来上がる。
当事者同士にしか分からないことももちろんあるけど、
冷静さを失って常識が分からなくなることもある。
人間関係って多分いくつになっても難しくて。
SNSでのコミュニケーションが当たり前の世界で、
縁を繋ぐのも切るのも楽だけど、余計複雑にさせるツール。
色んなところから情報が入ってきてそれに一喜一憂したり
感情に任せて突き放してしまったり、後悔することもあって
いつでも冷静に第三者的目線で自分のことを見られたらな、と思います。
正義の裏にあるものが正義にだってなりえるということ、忘れたくないです。